オープンワーク(5139)は、2022年頃から急激に成長して、口コミ投稿数で他の2サイトを引き離しつつある。
社員口コミサイトは、「転職会議」「エンゲージ(会社の評判)」そして「オープンワーク」の3つが大手。
SNS(X)での言及数を調査すると、やはり会社口コミサービスとして引用されるのはオープンワーク。会社口コミの認知度でもオープンワークが頭一つ抜け出つつある。
ということで、オープンワークが「社員(会社)口コミサイト」のリーダーであると考えられる。
で、そのオープンワークは、求人情報やスカウトといったリクルーティングサービスをはじめてから、業績は好調。
まあ、転職希望者からみれば、その会社のことを社員(元社員)がどう評価しているのか気になるのは当然。ゆえに、オープンワークが会社口コミのリーダーであるなら、転職に欠かせないサイトであることは間違いない。
毎月、お金を払うことで口コミを見ることもできるが、勤めていた会社の口コミを投稿したり、WEB履歴書に登録すれば、無料で口コミをみることができる。
様々な会社の口コミは誰でも気になるから、転職希望者でなくても何らかのアクションをすることだろう。そして、いざ転職を考えたときは、オープンワークは必ず訪問するサイトであると同時に、求人情報が乗っていて応募できるサイト(スカウトも来るサイト)となる。
ということで、会社口コミでリーダーであるかぎり、オープンワークは転職業界で絶大なポジションにある。
さらに興味深いのは、就職活動をしている大学生が利用しているサイトで、オープンワークがけっこう上位にあること。(最上位はもちろんマイナビ、リクナビ、ワンキャリアといったサイトだが)
社員の口コミが気になるのは新卒だって同じ。そりゃそうだ。ってことで、オープンワークは新卒リクルーティングにも力を入れるとのこと。
ここからが本題なのだが、そのオープンワークの今期24年12月期の売上成長は16%程度の見込み。目が覚めるほどの成長ではない。
その理由は、リクルーティングサービスが成功報酬になっているからだと思われる。求人情報やスカウトによって採用が実現したら、1人につき80万円の報酬を受け取ることになっている。
最後発で転職サービスをはじめたので、この報酬体系にしないと契約法人数が増やせなかったのだろう。また口コミサイトの性質上、会社の辛口評価が多いため、その会社から契約を得るために成功報酬タイプになるのはしょうがない面もある。
このため、業績は好調とはいえ、売上成長は16%程度にとどまる。
今後、口コミを経由した転職がさらに当たり前になり、オープンワークへの出稿が採用に欠かせないようになれば、もっと有利な価格体系でリクルーティングサービスを運営できるかもしれない。新卒リクルーティングでも売上が伸ばせるかもしれない。
短期的な売上成長は大きくないが、長期で大化けする可能性があり、オープンワークから目が離せない。
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