スタメンのポジティブ面とネガティブ面

スタメン(4019)のメモ。

主事業は、従業員エンゲージメントプラットフォームのTUNAG(ツナグ)。

TUNAG(ツナグ)は、社内チャットや掲示板、ワークフローなどの社内プラットフォーム。社内の情報共有や理念浸透をとおして、働きがいの向上や離職率の低下を図る。

人手不足の時代になると、従業員のエンゲージメントを上げようとするのは必然。

社会のトレンドに沿った事業だけあって、TUNAGは年40%の成長を続けている。

ポジティブポイント

2025年11月にTUNAGの導入者数は1000社を超えた。まだ1000社しか導入していないので伸びしろは膨大にある。業種を問わず、従業員100人以上の組織すべてが導入してもおかしくない。

平均MRRが20万円弱なので、中堅会社以上ならたいしたコストではない。

年間ARRが24年12月期3Q時点でわずか22億円程度。いずれは売上10倍になってもおかしくない。

ネガティブポイント1

アプリの機能としては、たいしたものがない。参入が簡単なうえに、他社との差別化が難しい。

従業員エンゲージメントが儲かることに多くのIT企業は気づいたので、今後の競争は激しくなると予想される。たとえばヤプリが社内アプリUNITEを出して、やはり業績好調。次々に参入者が増えるはず。

ネガティブポイント2

スタメンは多角化を進めていて、FANTS(ファンツ)を育成している。アプリの機能的には近いのだが、顧客はまったく重ならない。そのため、売上の相乗効果が見込めない。

その他にも、転職エージェント事業、クラウドセキュリティサービス事業など、M&Aによって手を広げている。

共通項が薄くて、経営哲学が見当たらず、「儲かりそうだから手を出しました」と言わんばかりの多角化。

本来だったら、TUNAG事業に全集中すべきではないだろうか。ここ数年で、社内アプリ分野で圧倒的なブランドを築けるかどうかが勝負のはず。

残念ながらスタメンの経営能力に今ひとつ信頼が置けない。

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