恵和(4251):地球事業撤退で反転タイミング探る

恵和(4251)は、2024年12月期3Qの決算発表で、地球の絆創膏事業から撤退したことを表明した。合わせて中計の一部取り下げも発表。

地球の絆創膏事業は、シートを貼ることで屋根リフォームを行うもの。リフォームという巨大市場への参入だけに、大きな事業に育つのではないかと期待されていた。しかし、最初から売上進捗が悪かった上に、品質問題が発生したらしく撤退表明。

先日、24年12月16日に足利社長は辞任を発表した。足利氏が地球の絆創膏事業を進めてきたので責任をとった形だ。

株価は、地球の絆創膏事業の異変が話題になった7月から下落基調。異変というのは、事例更新がパッタリ止まったことなど。8月の2Q発表では受注を止めている旨の発表があり、株価は下がり続けた。

で、現在の株価は1000円前後。今期予想PER8.7倍、PBR0.9倍、配当利回り3.52%の水準。

株の常として、株価が下がりきってしまえば、投資チャンスがやってくる。

もともと地球の絆創膏事業は新規事業のひとつに過ぎず、本業の光学シートは好調。このまま本業の成長が続くのであれば投資チャンスは近いと思われる。

光学シートは重要な特許を抑えていて、高級ノートPCにおいてシェアが高い。車載やVRゴーグル用の売上も成長している。売上高営業利益率も今期予想15%で、化学素材業界の中では高水準。

ただし、地政学的な問題がある。光学シートの主要顧客は中国・台湾の企業で、最終製品顧客は米国が多い。

来年に発足するトランプ政権の関税引き上げや米中対立の影響をモロに受ける。どの程度の悪影響があるのか、まったく見通せない状態。

ということで、トランプ政権がはじまろうとしている現在は、投資できるタイミングではない。しかし、いずれ投資チャンスがくることだろう。

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