Chatworkから社名変更したkubell。言うまでもなく、チャットワークの会社。
Chatworkの課金ID数は、24年12月期3Q時点で76万IDに達している。国内のビジネスチャットでは1位の利用数を誇る。
もともと世界初を売りにして世界制覇を目指したが、巨額資金で攻めてきたSlackに世界市場は敗退。国内の中小企業をメインターゲットにして成長を続けている。
このあたりの事情はビジネスインサイダーの以下の記事に詳しい。
で、社名からchatを消して、kubellが今目指しているのがBPaaSという市場。
BPaaS(ビジネスプロセス・アズ・ア・サービス)とは、クラウド経由で業務アウトソーシングを請けるもの。
中小企業は、人事・総務・採用・経理といった業務をクラウドで依頼できる。
コア業務以外はアウトソースするのが人口減少社会の必然であり、それをクラウドで自在に行うのが中小企業DXの本命。
ということで、Chatworkの顧客接点を利用して、中小企業のBPaaSを拡大しようとしている。
事業の方向性は間違っていない気はする。たぶん。
問題は、いつ売上として目に見える成長を確認できるのか。
来期25年12月期からBPaaS事業のKPI公開を検討しているというが、裏をかえせば24年時点でたいした数字になっていないはず。この事業を始めたばかりだから当然だが。
今後、BPaaS事業はどのくらいの数字を見込めるのか。今の段階ではまったくわからない。
潜在市場は莫大だが、どのくらいのペースで拡大するのかまったく不明。BPaaSが時代の必然とはいっても、日本の中小企業の保守性から考えて、本格普及は15年後なんてこともありえる。
ちなみに、Chatworkのアカウント事業は、Saas事業の特性として地味な成長しかない。値上げも終わったし。
すべてはBPaaSの進展次第だ。BPaaS普及後にリーダーのポジションにあるなら、今の株価からテンバガーを達成していても不思議はない。
もしBPaaS事業に力強い成長が見込めて、会社として売上30%成長が続けられるなら、株価は長期上昇トレンドを描くはず。
来年25年の四半期ごとにBPaaSの開示情報に注目したい。来年は値動きが面白くなりそう。
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